歴史の名言に学ぶ 兵法三十六計(勝戦計:以逸待労)

兵法三十六計』の第4弾です。
今回は『以逸待労』を見てみようと思います。
『いいつたいろう』と読むようです。
勝戦計(こちらが主導権を握っている場合の定石)の一つとの事です。


以逸待労も、読んで字のごとく…とはいきませんでした(汗)。
なんのこっちゃ…となりました。
検索してみると、『逸』は楽という意味で、『労』は疲れるという意味との事でした。
つまりは、『こちらは楽をして相手が疲れるのを待て』というような意味になるのでしょうか。


もう少し検索先を読み進めてみると、下記のような感じの事を書いていました。

  • こちら:動かない⇒相手:動かざるを得ないように仕向ける。
  • こちら:少し動く⇒相手:大きく動かざるを得ないようにに仕向ける。

 

要するに、少ない労力で大きい効果を!!のようなニュアンスですよね。


私は学生時代(中学~大学卒業まで)、卓球部に所属しておりました。
今思い返してみると、試合の際にはまず相手に攻撃させる形を作り、それを凌いだ後に反撃して点を取るという戦術が自分の中で最も自信のあるパターンとして多用していたように思い返されます。
ボクシングで言うカウンターのような感じでしょうか。
相手が全力で打ってきた球の威力を利用して返球したり、相手を前後左右に揺さぶって疲れさせたり…。
(なお自分より格上の相手には、逆にこの策でいいように翻弄された挙句、疲弊して敗北していたのだと思います)


社会人になって競技にでも参加しなければ、相手と直接対決するというケースは稀であると思うのですが、対立しているような関係で相手がより大きく動かざるを得ないようなケースで、たぶん似たような(もしかしたら似てないかな…)経験をひとつ。


自分からいうと、親戚の相続の際の話です。
その方(以下Xさん)には子が4人(以下、A、B、C、Dさん)おりました。
皆様ご存知のとおり、人が亡くなると葬儀から始まり様々な手続きが必要となります。
そのうちの1人(Cさん)は、相続当初からあらゆる手続きに非協力的でした。
葬儀ですら他の弔問客がまだいらっしゃるのに先に帰ろうとする始末。
話し合いに応じることもなく、手紙を送っても返事なし。
そうなった時、他の3人も協議を諦め、もし今後一切放置したとしても何の負担や問題もないのであればそうするのでしょうけれど、そうはいきません。


例えばXさんが不動産を所有していたならばそれらは4人の共有状態となり、その間は4人が相続分の割合で毎年固定資産税を支払い続ける必要が本来はあります。
しかしながらその不動産の存する自治体では、遺産分割協議が完了するまでは、相続人の代表名義(例:A外何名)というような形で納付書が届きます。
納付書は、代表者宛てで郵送されてきます。
自治体的には、固定資産税の負担割合や当人間での集金方法は相続人同士で決めろということなのです。


自治体は、次年度発生する固定資産税の納付書の送り先を決めて欲しいため、遺産分割協議の進捗状況にかかわらず代表を誰にしたらよいか決めるよう求めてきます。
動かないCさんは当然ながら代表者になることはなく、残りの3人のうち1人(Aさん)が仕方なく代表になりました。


そうなってしまうと、代表者であるAさんは、固定資産税を他の3人から各人の負担割合分のお金を集金して自分の負担分とあわせて自治体に支払う責任が生じてきます。
ところが協議にすら応じてくれない関係性の下では、Cさんがスンナリと負担分を支払って貰えるかすら不明です。
裁判にするにしてもそれ以上の費用が掛かる可能性が高く、結局のところ代表者側(今回の例でいえば代表者Aさん+協力的な2人(Bさん、Dさん))が負担を被る結果となります。
自分は動かずして対立相手が動かざるを得ない状況にするという、まさに以逸待労となるのです。


最終的には、長年にわたる不安定な状況その他の要因に代表者側の3人(Aさん、Bさん、Dさん)は心身ともに疲弊し、非協力的なCさんの言い分がほぼ通る形で遺産分割協議とその事後手続きが完了し、その問題は終了しました。


相手が動かざるを得ないような策を弄し、相手の勢いをまず削ぎ、自分が攻めやすい形を作る…策を考えるのは大変そうですが、それがはまれば後はトントン拍子に事は進みそうな計ではありますね(本当にそうなのかは分かりませんが…(汗))。

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