内容証明作成の注意点とは?

内容証明作成の注意点とは?

内容証明の作成業務は、行政書士が多く依頼を受ける案件の一つです。他の案件に比べて難易度が高くなく、取り組みやすい一方、細心の注意を払って作成しないと、かえってトラブルを招く結果になりかねません。

■内容証明とは?
「内容証明郵便」(以下「内容証明」と言います。)とは、誰が、いつ、誰に、どのような内容の郵便を送ったかを、郵便局が証明してくれる文書のことです。
相手に自分の意思を伝える方法には、手紙、電話、メール等、様々あります。しかし、電話では相手に伝えたという事実、その内容を後で証明することは困難です。また、メールや通常の郵便では、不測の事態で相手に届かない場合もあります。
一方で、手紙を書留郵便で送った場合には、確実に相手に届き、それを証明する記録が郵便局に保管されますが、内容を後で証明することができません。
しかし、内容証明では、送り主、相手先、内容、到達日を郵便局が証明してくますので、確固たる証拠となります。

■内容証明作成のポイント
ポイントの1つ目は、クライアント(依頼者)からの十分なヒヤリングです。
例えば、貸金の督促の場合には、契約書の有無、未払いの具体的な金額等について、証拠品(契約書、通帳、領収書等)を提示してもらう必要があります。単にクライアントの話だけを鵜呑みにすると、誤った内容証明を作成する危険があるからです。
2つ目は、内容の具体性です。いつまでに入金をお願いするのか、入金がなければどのような処置を講じる予定なのか等、できるだけ具体的な内容を簡潔に記載する必要があります。
3つ目は、形式です。使用する用語は日本語のみで、外国語(英字)は不可です。但し、固有名詞に限り、外国語は使用可能です。
また、用紙は市販されているものであれば、特に指定はありません。但し、1枚に記載できる文字数と行数は、次のような制約があります。
・縦書きの場合  20字以内✕26行以内
・横書きの場合① 20字以内✕26行以内
・横書きの場合➁ 26字以内✕20行以内
・横書きの場合③ 13字以内✕40行以内
なお、内容証明作成後は、同じ文書3部、相手と差出人の名前を記載した封筒(封印していない)を持参し、郵便局の窓口で「内容証明郵便をお願いします」と依頼します。
その際に、「配達証明はどうしますか」と尋ねられます。「配達証明」とは、相手が確実に受け取ったという証明書で、後日差出人に送られてきます。後で相手が、「受け取っていない」としらを切る可能性がありますから、必ずつけてもらうようにしましょう。

■内容証明作成の注意点
内容証明に記載する内容については、法的な規制はありません。クライアントの意思を十分に汲み取り、法的に妥当で簡潔、かつ具体的な内容であれば、問題ありません。
但し、クライアントが感情的になっているからと言って、行政書士が作成する内容証明も感情的になってはいけません。
一般的に、内容証明を受け取る経験は、一生に一度あるかないかです。自分の所に内容証明が来たというだけで、通常は冷静でいられなくなります。しかも、その文面に感情的な文言が並んでいた場合、ますます冷静な判断ができず、内容がきちんと伝わらない可能性があります。
従って、内容証明に記載する内容は、できるだけ簡潔、具体的、かつ事務的な方が、効果があります。

■まとめ
最近は、内容証明の作成に関する本が多数出版されていますので、行政書士に依頼しなくても、自分で作成することは可能です。しかし、何を記載して良いのか、記載内容は法的に問題ないのか等、なかなか自分で作成するにはハードルが高いのが現実です。このようなことから、法的文書作成の専門家である行政書士に、依頼があるものと思います。

 

2022年3月23日 I様ご執筆(福岡会)

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