「法定相続情報証明制度」の活用で相続手続をスムーズに‼

「法定相続情報証明制度」の活用で相続手続をスムーズに‼

「法定相続情報証明制度」とは、相続手続に活用できる「法定相続情報一覧図の写し」を法務局が交付してくれる制度です。

法定相続情報一覧図の役割
「法定相続情報一覧図の写し」は、親族の相続関係を表す関係図です。法務局の登記官が戸籍等と合致していることを確認したことを示す書類なので、相続登記の申請をはじめ、被相続人名義の預金の払い戻しなどの様々な相続手続きに利用できます。

相続手続において、この「法定相続情報一覧図の写し」を活用しない場合、それぞれの窓口に下記「提出書類」欄の②~④の書面をすべて預ける必要があります。いわゆる「戸籍の束」と呼ばれるものです。

たとえば、相続手続が、A銀行、B信用金庫、登記所とあるケースで考えてみましょう。

A銀行から預金の払い戻しを受けるためには、「戸籍の束」をいったん預けて、所定の書類確認を受けます。確認作業は、早くて1週間程度、長いと1カ月程度の期間を要することがあります。不備がなければ、A銀行からお金が振り込まれ、「戸籍の束」が返却されます。この段階で、ようやくB信用金庫の預金払い戻し手続が開始できます。登記所の相続登記手続は、さらにその後になるので、すべての手続が完了するまでに相当の期間を要することになります。

もちろん、必要な数の「戸籍の束」をそろえれば、手続きは短縮できますが、そのために数セット分を発行してもらうのは、費用面でたいへん不合理です。

相続手続で「法定相続情報一覧図の写し」を提出すれば、「戸籍の束」は不要です。複数の交付が受けられるため、A銀行、B信用金庫、登記所の相続手続を同時に平行して進めることができます。

提出書類
申出に際しては、次の書類を用意して申出先(次項)に提出します。

①法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書
②被相続人の戸籍謄本……出生から亡くなるまでの連続した戸籍謄本及び除籍謄本を用意します。
③被相続人の住民票の除票……市区町村において廃棄されているなどして取得することができない場合は、被相続人の戸籍の附票を用意します。
④相続人の戸籍謄抄本……相続人全員の現在の戸籍謄本または抄本を用意します。被相続人が死亡した日以後に発行されたものが必要です。
⑤申出人の氏名・住所を確認することができる公的書類……運転免許証、マイナンバーカードなど
⑥委任状……資格者代理人が代理する場合は、資格者代理人団体所定の身分証明書の写しが必要です(行政書士証票など)。
⑦法定相続情報一覧図……被相続人及び戸籍の記載から判明する相続人を一覧にした図を作成します。この図が登記官によって確認され、登記所に保管されます。この原本を複写したものが「法定相続情報一覧図の写し」として交付されます。

申出先
申出先は、次の地を管轄する法務局の登記所の中から選択できます。

●被相続人の本籍地
●被相続人の最後の住所地
●申出人の住所地
●被相続人名義の不動産の所在地

交付までの期間
法定相続情報一覧図の写しの交付は、申出から1週間程度かかるのが一般的です。登記所によって異なりますので、早い場合は、数日で交付してもらえることもあります。

返信用封筒と所定の郵便切手を提出すれば、郵送によって交付をしてもらえますが、発送準備と郵送にさらに期間を要することになるので、急ぎの場合は、直接窓口で受け取る方法が確実です。

費用
本制度の申出および「法定相続情報一覧図の写し」の交付は、無料で行えます。

ただし添付書類になる戸籍などの入手には、次のような費用が必要になります(金額は自治体によって、多少異なります。

●戸籍謄本……450円(1通)
●除籍謄本……750円(1通)
●改製原戸籍謄本……750円(1通)
●住民票の写し……200円(1通)

代理は行政書士などの資格者代理人に
法定相続情報証明制度を活用するには、過去に遡って戸籍などを取り寄せる必要があるため、相続人自らが手続をすることは大変な労力と根気を要します。

その場合、専門家に代理業務を依頼するという方法が有効です。代理人になれるのは、行政書士などの資格者代理人に限られます。申出の際には「行政書士証票の写し」などの資格を有していることを示す書類を提出する必要がありますから、相続人以外の無資格者は代理業務を行えません。

 

2022年12月12日 T様ご執筆(滋賀会)

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